全国指名手配犯
警察庁指定重要指名手配犯

徳島父子殺害事件指名手配犯
小池 俊一(こいけ としかず)
※2012年10月19日死亡
生年月日:1960年8月3日
出身地:北海道(本籍は兵庫県)
身長:174cm程度
利き腕:右(ボール投げは左)
特徴:前歯が4本欠損、髭が濃い、右のこめかみ付近にほくろ、盲腸の手術痕あり、箸の使い方が下手(握り箸)
「おい、小池!」のポスターで一躍有名になった容疑者、病死
2001年4月20日、徳島市吉野本町の県営団地で火災が発生。焼け跡から無職、松田優さん(当時66歳)の遺体が見つかった。翌21日に長男浩史さん(同38歳)も淡路島の兵庫県五色町(現・洲本市)の造成地で発見された。ともに鈍器で頭を殴られ、首を絞められた跡があった。
検視の結果、親子は殺害された後、証拠隠滅のために燃やされたことが判明。さらに、松田さん宅から総額4,000万円の4冊の通帳が盗まれていることが発覚し、徳島県警は同一犯による"強盗放火殺人"と断定。徳島、兵庫両県警は同年5月、パチンコ仲間で知人の小池俊一を殺人と死体遺棄容疑(死体遺棄は2004年4月に時効成立)で指名手配した。
決め手となったのは、兵庫県淡路町の岩屋港付近で発見された小池の車に残されていた衣類。そこから採取された血痕が、DNA鑑定によって浩史さんのものと一致したのだ。
当時、兵庫県洲本市に住んでいた小池は、淡路島内の会社に勤務していたものの、金銭トラブルが原因で退職。その後、無職のまま徳島県徳島市に移転してギャンブル漬けの日々を送っていた頃、市内にある行きつけのパチンコ店『吉野本町ミリオン』で松田さん親子と出会ったものとみられる。松田さんは障害を持つ浩史さんのために貯金をしていたという。
警察の調べによると、事件後すぐに小池らしき男が市役所を訪れ、松田さん親子の転出届けを申請していたという。その後、徳島市内から神戸淡路鳴門自動車道を使って前出の岩屋港にたどり着き、車を乗り捨てたと見られている。
徳島県警はこれまでに「おい、小池!」と大書した小池のユニークなポスターを作製。容疑者の"知名度”は上がったが、逮捕につながる有力情報は得られていない。県警によると、公共の施設に張り出したり配布したポスターは約47万枚。指名手配犯として初めてインターネット検索最大手ヤフーのサイトに手配広告を掲載、県警のホームページ上で小池容疑者の肉声も公開し、多数の情報が寄せられた。2005年には、札幌市の歯科医院で小池と似た男を見たという確度の高い情報があり、捜査員が札幌に急行したが結局は別人と判明。その後新たな手掛かりがなく、捜査は手詰まり状態となっている。
⇒徳島県警は2012年10月20日、小池容疑者が、岡山市で19日に死亡したと発表した。心臓疾患による病死とみられる。岡山県警は小池容疑者と気付かず検視し、指紋も照合しなかったが、葬儀業者が遺体に疑念を抱いたことで身元が判明した。危うく行方が永遠に分からなくなるところだった。
岡山県警によると、小池容疑者はパート従業員の女性(67)と05年から同居し「小笠原準一で55歳」と名乗った。
岡山県警は小池容疑者と気付かず検視し、指紋も照合しなかったが、葬儀業者が女性とやりとりする中で「偽名ではないか」と疑念を抱き警察に連絡。指紋を照合し身元が判明した。
岡山県警は「検視の段階で気付けなかったのは遺憾」とコメント。同居女性は聴取に「偽名とは分かっていたが、小池容疑者とは知らなかった。職には就いていなかった」と説明した。
岡山県警によると、小池容疑者は19日午後9時5分ごろ、岡山市北区の雑居ビル3階の自宅トイレで倒れているのを同居女性が発見。119番したが、午後10時15分ごろに死亡を確認した。遺体は指名手配当時と同じく、前歯が4本抜け、こめかみにほくろがあった。雑居ビルは、市中心街で近くに岡山県警本部もある。徳島県警は被疑者死亡のまま書類送検した。