未解決事件ファイル
茨城県坂東市身元不明男性死体遺棄事件 (2005年4月) |
2005年4月21日午後3時頃、茨城県坂東市(旧岩井市)矢作地内の廃業したガソリンスタンドの元整備場内に全身を肌色の毛布でくるまれた男性の遺体があるのを、このガソリンスタンドの元経営者の親類男性(当時21歳)が発見した。元整備場は車1台ほどが入る倉庫として使われており、発見した男性は保管してあったエンジンオイルを取りに入って遺体を発見した。
ガソリンスタンドは1996年11月頃に廃業しており、この男性が最後に元整備場に入ったのは遺体発見の半年前だった。遺体は死後2週間から1か月半程度と見られ、腐敗が進んでいた。
司法解剖の結果、死因は紐のようなもので絞められたことによる窒息死とわかった。両手首が死後に切断されており、身元を隠すためとみられる。 また顔も粘着テープでぐるぐる巻きにされていた。毛布の上からさらに粘着テープでぐるぐる巻きにされていた。ガソリンスタンドのシャッターには鍵がかかっていたが、古いので開けることが可能だったと見られている。
遺体は日本人の可能性が高く、年齢は50歳から80歳くらいで身長は約164センチ。血液型はB型。体格は中肉から肥満といった感じで、髪は2、3センチの短髪で、白髪が交じっていた。盲腸の手術痕もあった。服装は白色半袖下着に、水色のジーンズで、白い靴下を履いていた。靴は履いていなかった。
倉庫内には争った跡や目立った血痕などはなく、靴下の裏はあまり汚れていなかった。このことから別の場所で殺害されたとみられている。現場の隣にはコンビニエンスストアがあり、道路を挟んだ向かい側には深夜営業のレストランがあった。昼夜通して交通量が多い場所だった。
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埼玉県警と茨城県警は2011年12月6日、強盗殺人容疑で、さいたま市緑区太田窪、無職斎藤勝彦(当時65歳)を逮捕した。
斎藤は2005年3月頃、静岡県沼津市の漁港に駐車した軽乗用車内で、知人のさいたま市南区文蔵(ぶぞう)、無職岩田興晴さん(当時65歳)の首を絞めるなどして殺害し、キャッシュカードを奪った疑い。
斎藤被告は「一緒にドライブに行き、睡眠薬を飲ませて絞殺した。遺体はナタで切断して捨てた」と供述。また「ほかの男と2人でやった」と供述、この男は2010年11月に59歳で病死している。
埼玉県警は男性(岩田さん)の口座から継続的に年金が引き出されていたことから捜査を開始。ATMの画像などから2011年10月、男性のキャッシュカードで約16万円を引き出したとして窃盗容疑で逮捕していた。調べに対し斎藤は「年金がほしかった」と供述した。
また、斎藤の軽乗用車内からは成人女性とみられる白骨遺体も発見された。斎藤は「マッサージ店を経営していた女性との間に金銭トラブルがあった」と供述、殺害を認めた。
2012年11月6日、裁判員裁判判決がさいたま地裁であり、「強盗殺人の犯行は計画的で、強欲な動機」などとして、無期懲役(求刑・死刑)が言い渡された。