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須坂市・毒入りウーロン茶殺人事件(1998年8月)

1998年8月31日午前7時30分頃、長野県小布施町飯田、塗装業の中沢一十郎さん(当時58歳)は朝食の際、冷蔵庫から出したばかりの缶入りウーロン茶を一気飲みした後食事を取っていたが、突然「うーん、苦しい」と言って食べたものを全て吐き出した。救急車で運ばれたものの、病院に着いた時には既に心肺停止の状態だった。

中沢さんは午前9時12分に死亡が確認された。 病院側は、病名を「急性心不全」としたものの、心不全の原因がはっきりしないため警察に検視を依頼した。一応、検視を行ったものの、別段の異常が見つからなかったために、当初はそのまま「心不全」とした。

その翌日の9月1日午後1時40分頃、中沢さんも利用していたというスーパーの店長(当時29歳)が在庫チェックの際に冷蔵棚の一番手前側に変形したウーロン茶の缶を見つけ、売り物にならないと判断し、自ら飲んだ。店長は一口飲んで味と異臭に気付き、さっそく不審物として警察に提出した。

調べた結果、提出された缶の底にはキリで開けたような直径5.6ミリの小さな穴が開いており、接着剤のようなものでふさがれていた。また缶の製造番号が故意に消されていた。缶の中身を科警研に調査依頼したところ、約5グラムの「青酸化合物」が発見された。これは致死量にすると20人分にあたるという。

9月3日、この事件を知った中沢さんの家族が警察に届けるとともに、中沢さんが飲んだウーロン茶の缶も提出した。調べた結果、店長が提出した缶同様に裏底に接着剤の跡があり、青酸化合物が発見された。そこで、科警研は病院に残されていた中沢さんの血液を調べたところ、青酸の反応が出たことを確認した。
長野県警は「無差別殺人」事件として大掛かりな捜査を開始したが、有力な手掛かりは掴めていない。

スーパーは国道から奥まった場所にあり、地元の人の利用がほとんどであることや、防犯カメラのない店を選び、日曜日や特売の行われる客の多い日を狙って毒入りウーロン茶を置いていることから、犯人は店の事情に詳しい地元の人間で、青酸カリの知識もあり、入手が可能な人物の犯行と見られている。



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