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埼玉県川口市男性殺人事件(2008年8月)

2008年8月17日午後10時頃、埼玉県川口市南前川で一人暮らしをしているふすま店経営の斉藤福太郎さん(当時79歳)が、下着姿で店舗兼住宅1階の台所で両足首を透明の粘着テープで縛られ、仰向けに血だらけになって倒れているのを近所の男性らが発見した。斎藤さんは収容先の病院で死亡が確認された。  

発見した近所の人たちは普段の夜になると閉まっている1階の店舗のシャッターとガラス戸が開いていたため不審に思い、中に入った。奥の部屋の電気とテレビはついたままで、1階台所の床一面が血だらけで、斉藤さんが倒れていた。  

司法解剖の結果、首や背中などを刺されており、死因は外傷性ショック死だった。傷口は背中や首の後部に集中していることから背後から襲われたと見られている。斉藤さんの両足首を縛っていた透明の粘着テープの下にも血がたまっていたことが判明し、犯人は斉藤さんを刺した後に縛ったとみている。  

現場付近から100メートル以上にわたり、住宅街を抜けながら西方向にのびる血痕のついた足跡も発見された。血の付いた足跡は県道交差点近くで途切れていた た。警察では犯人がここでタクシーをつかまえたか、あらかじめ用意していた車などに乗り込んで逃げた可能性が高いとみている。足跡は男性用のスニーカーのものとみられ、自宅内と屋外の足跡は同じ可能性が高く、単独犯が斉藤さんを殺害したとみられている。  

台所の棚にあった斉藤さんの黒い横長の2つ折り財布に血痕が付着していた。中に小銭は入っていたが札はなく、犯人が抜き取った可能性が考えられている。財布の発見された付近に血が飛び散った跡がないことから、返り血を浴びた犯人が中に金がないか確認するため手に取ったとみられる。別の場所で見つかった財布には約2万円が入っていた。

事件当日の17日には近所で通夜があり、斉藤さんも午後6時ごろ参列していたという。その後、事件に巻き込まれたとみられる。現場はJR蕨駅の東約1.5キロの商店や住宅が密集する地域。

<埼玉県警ホームページ>川口市前川地内男性殺人事件



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