未解決事件ファイル
富士市タクシー運転手強盗殺人事件(1999年2月) |
1999年(平成11年)2月19日朝、静岡県富士市大渕の市道に止まっていたタクシーの運転席で、タクシー会社「シンフジハイヤー」の運転手・田切忠男さん(当時66歳)が、右耳付近に刺し傷を受け、シートベルトを装着したまま、左に傾いた状態で死亡しているのを、同僚のタクシー運転手が発見した。静岡県警富士署は強盗殺人として捜査本部を設置。情報提供を呼び掛けるなどして捜査を開始した。
田切さんは前日の午後10時すぎ、本社の配車係に「大渕方面に向かう」と無線を入れ、その後連絡が途絶えていた。車は運転席と助手席のカギは閉まっていたが、後部座席の左側は半ドアの状態だったという。売上金が無くなっていたことからタクシー強盗に遭ったものと思われる。
19日午前1時20分ごろ、近くの福祉施設の従業員が車で通りかかった時、道路中央に停車している田切さんのタクシーを見掛けている。タクシーはルームライトをつけたままで、車内に運転手が1人であおむけになっていたが、休憩で寝ていると思い、事件とは考えなかったという。現場は市街地からは離れた市道で、雑木林が生い茂っている。
事件後、「シンフジハイヤー」では若手社員に事件を語り継ぎ、防犯意識を高めるとともに、GPSを利用した緊急通報システムの導入、クレジットカードやタクシークーポンの利用促進などで車内になるべく現金を保有しないキャッシュレス化などの防犯対策にも取り組んでいるという。
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