日本で起こった未解決事件をファイリングしていくサイト
ホーム 未解決事件ファイル(〜2000年) 未解決事件ファイル(2001年〜) 全国指名手配犯 “行方不明事件”

未解決事件ファイル

伊香保町うどん店経営者殺人事件 (2000年3月)

2000年3月1日午前8時35分ごろ、群馬県伊香保町(現・渋川市伊香保町)水沢のうどん店「水沢亭」駐車場でこの店の経営者菊池実さん(当時46歳)が死んでいるのを出勤した男性従業員が見つけた。現場には配送用の土産用うどん、手帳や新聞紙などが散乱し、店舗南側のフェンスの外には犯人が拾って投げ捨てたと見られる菊池さんの携帯電話が発見された。菊池さんのポケットに入っていた数万円入りの財布は手つかずだった。

菊池さんは鋭利な刃物で頭を切られたうえ、胸や腹などを数か所刺されており、司法解剖の結果、死因は失血死と判明した。遺体はすでに死後硬直が始まっていた。凶器は刃渡り10センチ以上の刃物と見られている。

菊池さんは店舗正面入り口近くに駐車中の社用車のワンボックスカーと乗用車の間に挟まれるようにして横向きに 倒れていた。ワンボックスカーの側面には衣服をこすった血の跡があり、犯人と争った形跡と見られる。また血痕は閉店後に出入りする店舗裏の通用口から菊池さんが倒れていた場所まで15メートルに渡って続いており、犯人は執拗に菊池さんを追いかけて刺したと見られる。

店の営業時間は午前9時から午後5時まで。前日の2月29日午後5時30分過ぎに、伊香保のホテルから土産用のうどんの注文を受けた。菊池さんは店じまいを終え、配達しようと土産用のうどんを持って通用口から出たと見られる。3か所ある店舗の出入り口は施錠されており物色された形跡はなく、警備会社の施錠記録を見ると通用口の施錠は29日午後6時13分となっていることから、この直後に襲われたと見られている。

菊池さんは東京都出身。コンピューター会社勤務を経て1985年に浦和市内にコンピューターソフトウエア会社を設立した。1993年に妻の故郷である伊香保町に移住し、翌94年は「水沢亭」を開店。事件当時は長女が東京の中学校に進学したのを機に妻、長女、長男は東京都世田谷区内に移住し、菊池さんは1人暮らしだった。無口で人付き合いは少なく、真面目な人という印象を持たれていた。

「水沢亭」は地元の有力町議である妻の父が経営するホテルの協力を得て開店した。大型バスを収容できる駐車場を兼ね備えたドライブイン式の店舗で、大手旅行代理店とタイアップし、食べ放題などの他店にはない新しいサービスで義父のホテルの団体客などを集め、業績は好調だったという。



お問い合わせ

Copyright (C) 2023 未解決事件X All Rights Reserved.

inserted by FC2 system