未解決事件ファイル
柏市タクシー運転手殺人事件(1993年10月) |
1993年10月22日午後10時ごろ、千葉県柏市弁天下の利根川近くの土手で、車が燃えているのを近くを通りかかった女性が見つけ110番通報した。警官が駆けつけたところ、個人タクシー車が燃えており、近くの用水路には運転手の篠崎正さん(当時65歳)の遺体が投げ捨てられていた。
篠崎さんは用水路内にあお向けで倒れており、左首や胸など数か所を刺されていた。顔には皮下出血の跡があった。そして、両手の親指を除く8本の指が第一関節から刃物のようなもので切り取られていた。切断された指は見つからなかった。
車は車内にガソリンが巻かれたうえで火をつけられ、炎上していた。ドアはすべてロックされ、カギもなくなっていた。燃えた車内には小銭が散乱していたが、個人タクシーの為売上記録が無く、売上金が盗まれたかどうかは確認できなかった。犯人は別の場所で篠崎さんを殺害した後、現場へ移動して用水路へ篠崎さんの遺体を遺棄し、車に火をつけたものと思われる。
犯行は強盗目的のほか、指を切り取るといった残忍な犯行や、ガソリンを事前に準備(タクシーはLPガス)していたことなどから、篠崎さんに恨みを持つ者による犯行という線でも捜査が行われたが、篠崎さんの人間関係を調べたところトラブルは見当たらなかった。
現場は田園地帯で住宅もなく、夜間は人通りも少ないことから目撃者もおらず捜査は難航。有力な手掛かりを得られないまま、2008年に事件は時効を迎えた。
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