埼玉県蕨市タクシー運転手強盗殺人事件（2003年3月）

2003年3月12日午前5時19分ごろ、埼玉県蕨市南町3丁目のJR京浜東北線沿いの側道で、川口市中青木の個人タクシー運転手・遠藤道夫さん（当時54歳）が、エンジンがかかったままのタクシーの右後部ドア付近で血を流してうつぶせで倒れているのを通行人が見つけ、110番通報した。遠藤さんの胸部には刃物で刺されたような数か所の傷があり、死因は失血死。

発見当時タクシーのメーターが「支払い」になっており料金メーターが動いていたことなどから、遠藤さんは乗客を降ろす際に殺害されたものとみられる。遠藤さんは現金の入った財布を身につけていたものの、車内には釣り銭用の小銭しか残されていないことから、犯人が遠藤さんを襲い、売上金から札だけを奪って逃げたとみている。埼玉県警捜査1課は売上金を狙った強盗殺人事件とみて、蕨署に捜査本部を設置した。

同日午前3時30分ごろには同業者がJR西川口駅西口で運転中の遠藤さんを目撃している。この時は客は乗っていなかったという。遠藤さんは西川口駅東口から約2キロの地点で乗客を降ろし、その後、約900メートル駅方向に向かった場所で犯人とみられる人物を乗せていることが分かっている。

事件直前の午前5時過ぎには、現場付近の住民が遠藤さんが発したとみられる「ワーワー」という叫び声を聞いている。現場はJR京浜東北線西川口駅に近い線路横の市道で、線路側フェンスに沿って遠藤さんが使用していた個人タクシーが西川口駅方向に車両の前方を向けて停まっていた。

＜埼玉県警ホームページ＞蕨市南町地内個人タクシー強盗殺人事件

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