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川崎市宮前区梶ヶ谷トンネル内女性殺人事件(2006年9月)

2006年9月23日午前0時ごろ、川崎市宮前区梶ケ谷の市道トンネル内で、近くに住むアルバイト黒沼由理さん(当時27歳)が胸から血を流して倒れているのを、帰宅途中の男性会社員が発見、110番した。黒沼さんは近くの病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。胸と下腹部の2カ所に刃物によるとみられる刺し傷があり、神奈川県警捜査1課は殺人事件と断定、宮前署に捜査本部を設置した。  

調べでは、黒沼さんは南北に通ったトンネル内の南寄り歩道部分に、うつぶせに倒れていた。倒れていた場所まで数十メートルにわたり、血痕が続いていた。黒沼さんが倒れていたトンネル内の歩道は脇の車道よりも約1メートル高く、車を止めて犯行に及んだ可能性は低い。歩道は黒沼さんがふだんから利用しており、自宅からわずか200メートルだった。  

通行人が倒れている黒沼さんを発見した23日午前0時ごろに、黒沼さんと同じマンションの住民2人が女性の悲鳴を聞いており、直前に襲われたとみられる。胸と下腹部を2カ所、包丁のような刃物で刺されており争った跡はない。財布なども奪われていなかった。

黒沼さんは、事件前日の昨年9月22日夜、東京駅付近で開かれたアルバイト先のチーズこん包会社の送別会に出席し、午後11時ごろ、同僚と別れ電車で帰宅。東急田園都市線梶が谷駅の改札から徒歩で帰宅中の同23日午前0時ごろ、トンネル内で事件に巻き込まれたとみられている。同駅を出てから現場トンネルまでの間の目撃情報はないという。

2017年10月10日、宮前署は殺人容疑で鈴木洋一(当時37歳)を逮捕した。鈴木は黒沼さん殺害の翌年2007年4月5日に帰宅途中の会社員・吉次厚子さん(当時40歳)を襲い重症を負わせた件で逮捕、黒羽刑務所に服役中だった。本人が宮前署にはがきを送ったこときっかけに、捜査は一気に進展した。はがきには「黒沼さんの事件について話したい」「刑務所で脳梗塞を患い、悔い改めたい気持ちになった」とつづられていた。

鈴木は犯行の動機として「女性に虐待されたことがあり、刺したい気持ちになった」「(英国の連続殺人犯とされる)切り裂きジャックに憧れていた」と自供。女性を刺そうと思い、車で付近を走っていた途中で黒沼さんを見かけ、犯行に及んだという。2019年12月13日、第一審判決で懲役28年。控訴するも2020年10月16日に棄却となっている。現在は最高裁に上告中。




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