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赤城神社主婦失踪事件(1998年5月)

1998年5月3日、群馬県前橋市三夜沢町にある赤城神社(通称・三夜沢赤城神社)を訪れていた千葉県白井市在住の主婦、志塚法子さん(当時48歳)が参拝途中に行方不明になった。

この日、法子さんは夫、娘、生まれたばかりの孫、叔父、叔母そして義母の合計7人でツツジ鑑賞をする目的で赤城神社に来ており、午前11時30ごろ神社に到着。雨が降っていたため、赤ちゃんを連れている娘、義母と叔母は車の外に出るのを躊躇したという。そのため、法子さんの夫と叔父の男性2人のみが「参拝だけしてくるよ」と言って、境内に向かっていった。

その後、しばらくして法子さんも「せっかくだから、お賽銭あげてくるね」と言い、財布からお賽銭用に101円だけを取り出して参道に向かって行った。これが法子さんの最後の姿となった。

お賽銭をあげるため車を降りた法子さんは、夫と叔父が向かっていった参道ではなく、車を停めていた第一駐車場の脇にある林道に向かっていったという。この林道は拝殿への近道で、法子さんは過去にも神社を訪れていたため、この近道を知っていたのではないかと思われる。

法子さんが車を降りた後、赤ちゃんをあやすために車外に出た娘は、境内から数十メートル外れた林道の途中で佇む法子さんらしき女性の姿を目撃している。娘は「どうしてあんなところにいるんだろう、境内は別の方角なのに」と感じたという。その後、少し目を離したすきに法子さんらしき女性はいなくなっていた。

家族によると法子さんは右耳に持病のメニエール病を抱えており、雨の日など気圧が低い時には激しい目眩で動けなくなってしまうこともあったという。法子さんは、いつもつけている補聴器をこの時は車の中に置いたまま参拝に向かっていた。

心配になった娘は法子さんを迎えに行ったが、娘が林道に入った時、既に法子さんの姿は見えなかった。慌てた娘は車にいる家族や親族にも声をかけ、全員で法子さんを探したが、見つけることはできなかった。

法子さんが車を降りてから姿を消すまでの間は、わずか6分程度。家族は同日の13時半ごろ大胡警察署に捜索願を提出し、夕方からは警察と消防あわせて80人体制での捜索が開始された。

捜査には警察犬も投入されたが、折り悪く雨が降る中での失踪だったため、車通りが多い場所まで来ると警察犬も匂いを追えなくなってしまった。

その後も山狩りやヘリコプターでの上空からの捜索、周辺住民への聞き込みなど、10日間、延べ100人の捜査員を投入しての捜索が行われたが、法子さんの行方は分からず、遺留品などの手がかりも発見されなかった。警察に寄せられた法子さんの目撃情報も20件程度しかなく、解決に結びつくようなものはなかった。

赤城神社は赤城山の南麓に位置する群馬県屈指のパワースポットで知られており、境内で汲める御神水が人気の神社。また、ツツジの名所としても有名で、毎年ゴールデンウィークの時期には参道を彩るツツジを観に多くの人が訪れるという。

法子さんが行方不明になった1998年5月3日も、ちょうどツツジが見頃を迎える時期で、ゴールデンウィーク中盤でもあったため雨の中でも参拝客が絶えなかったという。

法子さんが行方不明になった時間帯、神社の第一駐車場には車が20台ほど停まっていた。2日後の5月5日には境内で祭りが催される予定だっため、準備に来ていた人もおり神社には多くの出入りがあった。

法子さんは身長156センチ、体重54キロ。また、失踪時にはメガネをかけており、ピンク色の長袖シャツと黒いスカート、ハイビスカスの飾りがついた青いサンダルを着用し、赤い傘をさしていたという。

家族はテレビに出演するなどして情報提供を訴えたが、やはり有力な情報は得られなかった。2008年6月には失踪宣告の手続きがされ、現在では法子さんの捜索は打ち切られている。



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