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未解決事件ファイル

郡山市アルバイト女性殺人事件(2000年1月)

2000年1月18日午後5時30分ごろ、福島県郡山市大槻町に住むアルバイト・山岸亜世美さん(当時17歳)の行方がわからなくなった。 山岸さんはこの日、友人に「知人男性と会う」と話していた。夕方には家族にも「知人に会う、ちょっと出掛けてくる」と言い残し知人男性が運転する車で家を出たが、この日を最後に帰宅しなかったため家族が25日に捜索願を出した。山岸さんは失踪の数日前、友人に「10万円ほど必要だ」と話していたという。

山岸さんが行方不明になった翌日の19日、山岸さんがアルバイトをしているスナック付近の路上に携帯電話が落ちているのを通行人が見つけた。道路に投げつけられたように一部が破損していた。警察が調べたところ、この携帯電話は山岸さんのものと判明。18日夜以降の通話記録はなかった。また携帯電話の契約の際には山岸さんが未成年のため、知人男性が保証人になっていた。

携帯電話はその後、家族の元に戻されたが2月に入って家族が福島県の三春町内で紛失。遺体発見後(後述)に警察が紛失したと思われる付近を捜索して再び発見されている。

山岸さんが行方不明になってから約2ヶ月が経過した4月3日午後4時ごろ、郡山市逢瀬町の大久保川で、首と両手足をロープで縛られて死んでいる山岸さんの遺体が渓流釣りにきた男性によって発見された。川幅は約5メートルで水深は約40センチ。水量は少なく、遺体が上流から流れてきた可能性は低いと見られ、発見場所で遺棄されたものとみられた。発見現場では争ったような形跡は見られなかった。

現場は郡山市中心部から西の猪苗代湖に向かう途中の山間地。市道の行き止まり付近で、周辺に民家は少なく、若いカップルが乗った車が夜に入り込んだりするような場所だった。1月中旬まではこの場所へも車が入れたが、2月上旬の大雪で通行が出来なくなり、3月下旬ごろまでは通れなくなっていたという。発見2日前に渓流釣りが解禁されたため、イワナを釣る人たちが入ったことで発見につながった。

山岸さんの遺体は額に鈍器で殴られたようなあとがあり、体の数か所を殴られるなど暴行を受けた跡があった。解剖の結果、山岸さんの死因は首を絞められたことによる窒息死であることが判明。死後約2か月と推定された。 山岸さんは外出時にはスカートを履いていたが、発見されたときには青色のジャンパーに水色のズボンを身につけ、厚底ブーツを履いていた。財布が残されており、中に入っていた現金も手付かずだった。

両手両足を縛ってあった紐は、ホームセンターなどで購入できる「インシュロック」と呼ばれる結束バンドだった。この紐は合成樹脂製で、電線を束ねるときなどに使われている。幅5ミリ、厚さは1ミリ程度の平らなひも状のもので、階段状の切り込みが入っている。片方の端の穴に、もう一方の端を差し込んで使用するが、ストッパーが階段状の切り込みとかみ合うようになっており、締める方向にしか動かない。一端締めてしまうと人の力ではなかなか外せないという。 地元のホームセンターでは1か月に30本ほどしか販売されないもので、購入者の特定なども行われたが犯人の絞り込みにつながるような結果は出ていない。

山岸さんは市内中学を卒業後、専門学校に通っていたが「働きたい」として自主退学。人材派遣会社に登録してアルバイトとして同市内のスナックや旅館などで接客業をしていた。中学校の同級生によると、1月17日に食事をした際には変わった様子はなかったという。川岸さんはコンビニにタクシーで乗り付けるなど羽振りが良い様子だった。知人らによると、行方不明になる前年の秋ごろから年上の男性と交際していたという。明るく人なつっこい性格で、中学校時代はソフトボール部に所属していた。

山岸さん宅には失踪前の数か月前から無言電話が相次いだことがあり、同じ頃男性の声で山岸さんを中傷する電話があった。そのため自宅の電話番号を変更したという。 山岸さんは交友関係が広かったため捜査対象者の範囲も広げて捜査しているが、仕事柄携帯の電話番号登録数も数百件と多く、そのほとんどが匿名だったことも犯人の特定を難しくしている一因となっている。



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