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(注)このページの文章には、一部猟奇的な表現が含まれています。

日光市身元不明男性バラバラ殺人事件(2022年1月)

2022年1月19日午前10時45分ごろ、栃木県日光市長畑の元ゴルフ場に「スーツケースなどが捨てられている」と、近くに住む公務員の男性(当時45歳)から栃木県警今市署へ通報があった。

駆けつけた同署員がスーツケースの中から頭部や両腕、下半身がない胴体だけの遺体を発見。遺体から約2メートル離れた場所にはスポーツバッグが置いてあり、遺体の一部とみられる肉片が見つかった。県警は死体遺棄事件として、20日に捜査本部を設置し捜査を開始した。

スーツケース内の遺体はビニールと段ボールで3重に包まれた状態で、首や上腕、へそ周辺を何らかの刃物で切断されていた。着衣は身に着けておらず、腐乱は進行していなかった。ビニール内には赤黒く変色した血液が付着していた。スポーツバッグ内にはへそ下から膝上の下半身が入っており、こちらもビニールや段ボールに包まれていた。近隣住民によると、スーツケースとスポーツバッグは同年正月ごろからあったという。

スーツケースは縦約70センチ、横約60センチ、厚さ約30センチ。銀色のプラスチック製でキャスターが付いており、鍵はかかっていなかった。18日午後5時ごろ、元ゴルフ場内を散歩していた男性(当時54歳)がコース内の橋近くの斜面でスーツケースとスポーツバッグを発見。その後、知り合いの公務員男性に連絡し、この男性が警察に通報したという。

司法解剖の結果、遺体は成人男性と判明。顔の骨が折れていたが、死因については特定できていない。死後3か月以上が経過しているとみられる。DNA型鑑定などを実施したが、男性の身元特定にはつながらなかった。

その後の現場付近の捜索では、現場から400メートルほど離れた場所で同一男性の頭部や両腕も見つかっている。またのこぎりなどの刃物が見つかっており、これらが遺体の切断に使われた可能性がある。現場の元ゴルフ場は東武日光線明神駅から西へ約3キロ進んだ場所にある。2015年9月の関東・東北豪雨で被災し営業を停止していたが、出入りは可能な状態だった。

その後、新たにこの男性の両足部分が日光市内の空き家から見つかった。別の事件で捜査していた高齢の男が、遺体に関する情報を提供したため、2023年2月ごろに捜査員が複数箇所を捜索したところ、空き家で両足を発見した。足のDNA型は去年見つかった頭部などのものと一致した。

この空き家からは同年5月、詐欺の疑いで逮捕・起訴された無職の男(当時55歳)の指紋も検出されていることから、この男が何らかの事情を知っている可能性があるとみている。

【男性の特徴】
・年齢40~70歳位
・身長160~170cm位
・血液型A型
・東アジア人の可能性がある
・死亡後、数ヶ月~数年経過している可能性がある
・顔のえらが張っている
・下あごが前に出ている(受け口)

  【その他の特徴】
・白血病等で骨髄移植等を受けた可能性がある
・上の前歯が1本もない(入れ歯や差し歯などをしていた可能性もある)
・年齢の割に頭髪黒髪で白髪がない(白髪染めはしていない)

2023年7月、県警は死体遺棄の疑いで無職男(当時55)ら3人を逮捕した。男らは詐欺罪などで起訴されていた。県警は遺体の身元の特定を急ぐとともに、動機や遺棄した経緯、被害者との関係などを慎重に調べている。同年2月ごろには、事件に関連して県警が複数箇所を捜索した結果、ゴルフ場とは別の同市内の空き家から袋に入った男性の両足部分などを発見。DNA型鑑定から元ゴルフ場で発見された男性の遺体の一部と判明した。空き家からは、死体遺棄容疑で逮捕された男らの指紋が検出された。

同年8月8日、車で運んで遺体を遺棄したとして新たに東京・足立区の会社代表、中山正弘(当時64歳)を逮捕した。今回の事件での逮捕は4人目。切断された遺体の処分を依頼されたことが事件のきっかけとみられ、4人のうちの3人が空き家に遺体を隠したうえ、グラインダーと呼ばれる電動工具を使って切りつけた疑いがあるという。その後、1人が加わり4人で一部をゴルフ場の跡地に運んで遺棄したとみられる。

警察は遺体の処分を依頼されたいきさつなどについて詳しく調べることにしているが、捜査に支障があるとして4人の認否を明らかにしていない。また、遺体の身元は依然として判明していない。



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