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未解決事件ファイル

佐賀市会社経営者殺害事件(1996年2月)

1996年2月3日、佐賀県佐賀市富士町にある嘉瀬川の川上川第5ダムで、北九州市小倉北区に住むカラオケリース会社経営の岩上辰也さん(当時50歳)の切断された両手足が見つかった。指紋から身元が判明した。死亡推定時刻は1月24日から27日ごろと見られている。警察が嘉瀬川を捜索したところ、長さ約40センチのオノが見つかり、付着していた毛髪の白髪染めと同種のものが岩上さん宅で見つかり、凶器と断定された。

岩上さんは小倉北区出身で、マンションで1人暮らしをしていた。10数年前に一時スナックを経営。その後カラオケ店などを経営する会社を始め、スナックなどを紹介する「1989年小倉ナイトマップ」という本を出版したこともある。1995年3月まではJR小倉駅前に事務所を置いていたという。しかし岩上さんは多額の借金を抱えていたらしく、事務所は立ち退く数か月前には空き屋状態になり、債権者が頻繁に訪れていたという。

岩上さんは事件当時、北九州市の不動産会社数社から飲食店ビルの店舗を借りてスナックに転貸しする事業などをしていた。家賃とリース料は自分で集金したり、知人女性に集金させたりしていたが、オーナーの不動産会社には家賃が滞りがちだったという。

岩上さんは1月9日午後3時ごろ、転貸ししているビル内の飲食店の家賃など支払いのため、多額の現金を持って小倉北区内の不動産会社を訪問し、スナックの家賃30万円を現金で支払ったことが分かっている。その時岩上さんが200万円前後の現金を持っていたことから、不動産会社の担当者が「全部支払ってください」と求めたが、岩上さんは他の不動産会社への支払いを理由にそのまま帰ったという。

別の不動産会社に岩上さんから連絡があったのは1月14日頃。数か月分の賃貸料の支払いが滞っていたため、会社側が岩上さんのポケットベルを鳴らしたところ、電話があり、「賃貸料は必ず払う」と言って電話が切れた。この会社には月170万円支払うことになっていたが、2700万円分を滞納。1995年10月からは月200万円を支払うようになった。 岩上さんは仕事上の金銭支払いに追われる一方で、不動産会社事務所を訪れた数日前には連続して競馬や競輪に行っていたという。 取引先の同区内の不動産会社が1月16日頃、岩上さんのポケットベルを鳴らした際には応答はなかったという。

自宅は荒らされた形跡がないことから、殺害現場と遺体の切断場所は自宅以外と見ている。遺体は車で運ばれた可能性が高く、発見現場から約3.5キロ離れた長崎自動車道佐賀大和インターを利用した可能性があるとみて捜査している。 その後の調べでは岩上さんが北九州地区の暴力団と親交があり、賭博に負けて多額の返済を迫られていたことも判明。暴力団の絡む金銭トラブルも多数抱えていたことから、犯人は暴力団関係者とする見方もあるが犯人逮捕には至っていない。



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