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稚内市ロシア人通訳女性行方不明事件(2001年7月)

2001年7月2日、北海道稚内市で通訳をしていたロシア人女性ユーリャ・ブロードスカヤさん(当時19歳)が住み込みで勤務していた会社事務所で、社長の知人ロシア人男性ら数人と酒を飲んだあと、3日未明に会社社長の車とともに行方不明になっていることが分かった。稚内署は家出と事故の両面で捜査していたが手がかりがつかめず、13日に公開捜査に切り替えた。

同署では当初、車の運転を誤って海に転落した可能性があるとみて、稚内港を中心に捜査したが、まったく手がかりはつかめなかった。ブロードスカヤさんがパスポート、貴重品を残して失跡していることから、何者かに拉致・監禁された可能性もあるとみている。失跡後、ブロードスカヤさんのサハリンの自宅には拉致・監禁を連想させる不審な電話が何本もかかってきており、また友人宅にブロードスカヤさん本人から「ウラジオストク出身の女性と一緒に監禁されている」と連絡があったという。

ブロードスカヤさんはサハリン出身で高校生の頃来日、2年間ほど札幌の学校に通い、日本語を学んだ。その後一度帰国し、2001年6月から、稚内の会社に通訳見習いとして勤務していた。身長は約172cmでやせ形、髪は黒、目は灰色、腹部にはバラの入れ墨がある。

ブロードスカヤさんが失跡する直前の2001年6月14日、稚内市の会社事務所で発砲事件があり、ロシア人男性ら3人が死傷している。(稚内市ロシア人マフィア射殺事件)この事件は未解決で、被害者女性の1人が「犯人はロシア語を話す男」と話したことから、ロシア人による犯行とみられ、ロシアマフィアの関与が指摘されている。ブロードスカヤさんの知人は「ユーリャは射殺された男性と顔見知りだった。パスポートも残したままと聞くし、何らかの形で、この事件に巻き込まれてしまったのではないか」と推測している。

また、別の知人は「ユーリャは酒が弱いので、飲酒後の運転は考えられない。車が見つからないとなると、車ごと海外に連れ去られてしまったのでは」と心配する。7月にはサハリンの実家や姉の嫁ぎ先に、日本人女性から電話があったという。両親らは日本語が分からないため、女性が何を話しているか分からなかったが、両親は「姉の電話を知っているのはユーリャしかいない。ユーリャがその女性に何かを託したのではないか」と話している。

さらに、7月末にはブロードスカヤさん本人から小、中学の同級生宅に電話があり、「実家にかけたけど誰も出ない。ウラジオストク出身の女性と一緒に監禁されている」という内容のことを、泣きながら訴えたという情報もある。道警ではブロードスカヤさんの写真や特徴を載せたポスターを作成、道内各署や交番に貼り出し、情報提供を呼びかけているがブロードスカヤさんらはまだ見つかっていない。

捜査当局も失跡の事情を知るとみられるロシア人男性数人をリストアップし、関係者らから事情を聴くなどしているが、有力な手がかりはなく、捜査は難航している。



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