未解決事件ファイル
| 北海道厚真町猟銃事件（2011年2月） |
2011年2月4日午前7時頃、北海道の林業会社に勤める新渡戸勝彦さん（当時45歳）は、間伐作業のため、他の従業員と共に午前7時頃から厚真町字桜丘の山林内に入った。
午前9時半頃、新渡戸さんの同僚の男性が銃声を聞いたため「危ない」と叫んだ。その直後、同僚の男性が約200メートル離れた町道上にオレンジ色の上着を着用したハンター風の2人組の男らを発見したが、男らはすぐさま青っぽい色のRV車に乗り込み、現場から立ち去った。
その約30分後、同僚の男性が数十メートル離れた山の斜面で、木材を引き上げるブルドーザー上で倒れている新渡戸さんを発見し、119番通報した。新渡戸さんは病院へ搬送されたが、死亡が確認された。新渡戸さんの体は左脇腹から右胸にかけてライフルの銃弾が貫通しており、即死だったと見られる。
北海道猟友会は翌日2月5日、北海道庁で記者会見を行い「心当たりのある人は名乗り出てほしい」と呼びかけた。道内の70の地元猟友会及び上位組織の大日本猟友会にも情報提供を呼びかけたが、有力な情報は得られず、犯人が名乗り出ることもなかった。
事件現場は新千歳空港から東に約16km、厚真町市街地から北の方向に約8kmの場所で、道道235号線から延びる町道沿いの民有林。町道に沿って知決辺川（チケッペガワ）が流れ、付近には民家も点在している。付近は狩猟が可能な区域であるものの、人や自動車が行き来きする公道上からの発砲は銃刀法により禁止されている。
苫小牧署は、新渡戸さんの死因をライフル銃の銃弾に当たったものと断定。ハンターの誤射による業務上過失致死事件とみて捜査を開始した。新渡戸さんの体を貫通したライフル銃の弾頭の捜索に延べ2000人を投入し、付近の土壌をスコップで掘り返しふるいに掛けるなどして捜索したものの見つからず、弾頭の捜索は同年11月に打ち切られた。
北海道内外の猟銃所持者約6300人への聞き込みも行なったが、有力な情報は得られなかった。 事件発生から10年、苫小牧署はハンターの誤射の可能性が高いとみて捜査してきたが、2021年2月4日に業務上過失致死罪の公訴時効が成立した。しかし警察は公訴時効の無い殺人罪としての捜査を続けている。
【犯人の服装・使用車両など】
・目撃されているのは2人
・服装は2人ともオレンジ色の上衣（ジャンパー・チョッキなど）を着用
・青色・水色系のRV車両に乗って逃走
＜北海道警察ホームページ＞勇払郡厚真町発生の業務上過失致死事件に関する情報提供のお願い！
