未解決事件ファイル
市原市土宇男性殺人事件(2013年6月) |
2013年6月1日午前6時20分ごろ、千葉県市原市土宇(つちう)の民家で、この家に住む佐々木初雄さん(当時73歳)が玄関に隣接した居間の入り口で部屋着のままあおむけに倒れているところを身の回りの世話をしている知人男性(当時57歳)が発見し、119番した。佐々木さんは病院へ運ばれたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
司法解剖の結果、佐々木さんの遺体には左胸を中心に複数の深い刺し傷があり、傷の1つは心臓を貫通していたことから、死因は心臓損傷とみられる。死後4〜5日が経過していた。凶器は先の尖ったアイスピックのようなものだとみられるが、発見されていない。千葉県警捜査1課は現場の状況や司法解剖の結果から殺人事件と断定し、市原署に捜査本部を設置した。
佐々木さんは1人暮らし。事件の5年前の2008年7月に強盗被害に遭い、現金百数十万円が奪われ、足に軽傷を負っている。以降、佐々木さんは戸締まりにかなり気を遣っていたとされるが、通報時玄関のシャッターと引き戸、勝手口の鍵は施錠されていなかった。窓の鍵は閉まっていた。
その後の調べで、佐々木さんの発見当時、室内の明かりがついたままだったこと分かった。現場に争った跡がないことなどから、顔見知りが犯行に関与した可能性を視野に入れ、交友関係を中心に捜査。佐々木さんが現金を知人らに貸していたことが判明した。トラブルの有無についても捜査しているが、現在も有力な情報は得られていない。
佐々木さんが最後に目撃されたのは知人男性が佐々木さん宅を出た5月31日21時半ごろ。佐々木さんはこの男性と一緒に1日に墓参りに行く約束だったという。現場は小湊鉄道光風台駅から東に約700メートル離れた場所で、田畑に囲まれた住宅が点在する地域。
<千葉県警ホームページ>市原市土宇における男性殺人事件