未解決事件ファイル
浜松市西区西山町高齢女性殺害事件(2014年4月) |
2014年4月21日午後7時ごろ、静岡県浜松市西区西山町に住む無職・曽根栄子さん(当時79歳)が自宅台所で血を流してうつぶせで倒れているのを仕事から帰宅した同居の長男(当時48歳)が発見、119番通報した。死因は刃物で頸動脈を切られたことによる失血死で、首側面に鋭利な刃物で刺したような傷があった。凶器は見つかっていない。
台所の近くには勝手口があるが家財道具でふさがれていたため窓ガラスは壊されておらず、侵入の形跡はなかった。このことから犯人は玄関から入った可能性が高いと考えられる。また遺体のあった台所以外に血痕が見当たらず、引きずった痕跡もないことから、警察は台所が殺害現場とみている。
曽根さんの住宅は平屋で、死体発見時には部屋の電気はついていなかったという。室内に荒らされた痕跡はなく、曽根さんの普段着の着衣に大きな乱れはなく争いの痕跡もなかった。財布も残されていた。曽根さんは長男と2人暮らし。長男によると、普段は玄関の鍵がかかっていることが多いという。
21日の朝、長男が出勤する際には曽根さんの様子に異常はなかった。同日の午前11時ごろ、近所の美容院経営者(当時61歳)が自宅前の畑で草むしりをする曽根さんを目撃している。警察は最後の目撃情報のあった午前11時から、長男が帰宅した午後7時までの間に曽根さんが殺されたものと見て捜査にあたっている。
曽根さんと親交のあった住民らによると、曽根さんは用心深い性格で、普段はインターホン越しで訪問者を確認し施錠も徹底していたと説明している。
現場周辺は畑が多い住宅地で、防犯カメラの映像も少なく、捜査は難航している。捜査本部では、これまでに延べ9700人の捜査員を投入し、自宅周辺の約1200世帯3500人に聞き込みを実施。専用のフリーダイヤルも設置したが、有力な情報は得られていないという。現在も40人態勢で捜査を続けているが事件は未解決のままである。