未解決事件ファイル
今治市古谷高齢男性殺人事件(2020年5月) |
2020年(令和2年)5月27日午後0時55分ごろ、愛媛県今治市古谷の住宅に住む無職・吉井松見さん(当時73歳)が自宅に隣接する平屋建ての倉庫の床で腹部から血を流して倒れているのを帰宅した長男が見つけ119通報した。駆け付けた消防隊員がその場で吉井さんの死亡を確認した。吉井さんの着衣に乱れはなく、付近には凶器などは残されていなかった。
今治署は28日、遺体の傷の箇所や現場状況などから殺人容疑事件と断定、捜査本部を設置。106人態勢での捜査を開始した。吉井さんの死亡推定時刻は27日午前とみられ、死因は失血死。左脇腹や左腕、背中に鋭い刃物によるとみられる傷があった。左脇腹の傷は深く、腕の傷は吉井さんが抵抗してできた防御創とみられる。遺体発見時は寝間着ではない服装だったという。
吉井さんはナシ農家の次男と孫との3人暮らしで、農家を継いだ次男の手伝いをしていたという。最後に吉井さんの安否が確認されたのは、5月26日の夜、3人で夕食を取った時だった。敷地には吉井さんが発見された倉庫のほかに母屋と離れ、納屋などがある。吉井さんは普段は離れで寝ており、日中は倉庫内の部屋などで過ごしていたという。
倉庫内の部屋は、農機具などを置く場所とは壁で仕切られており、床面積は10平方メートル程度。戸外へ通じる複数の扉の中には普段、施錠されていないものもあったという。倉庫にはキャリーなど農業用資材が多数置かれていた。倉庫ではナシの収穫後に直売を行っており、倉庫に男性の部屋があることは知人らの間で知られていた。
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