未解決事件ファイル
新発田市豊町老夫婦殺人事件(2017年12月) |
2017年12月4日午前7時ごろ、新潟県新発田市豊町の住宅で、この家に住む安藤寅男さん(当時79歳)と、妻の澄子さん(当時74歳)の2人が1階寝室のベッドの上で倒れているのを同居する長男の妻が見つけた。2人とも頭部から血を流して倒れており、頭部には鈍器で殴られたような傷があった。枕元近くには血だまりができていた。
2人は寝室のベッドの上で布団が掛けられた状態で見つかっており、就寝中に襲われたとみられる。室内に荒らされた形跡はなかった。発見当時、玄関は無施錠だった。いつもは寅男さんが就寝前に鍵を閉め、澄子さんが起床して解錠するのが日課だったという。
安藤さん夫婦は長男の妻、高校生の孫娘と同居していたが、長男とは別居していた。長男の妻によると、安藤さん夫婦はいつも早起きしているが、4日の朝はなかなか起きて来ないため寝室を確認しに行った所、2人が頭から血を流して倒れていたという。また、寝ているときに何らかの物音も聞いていた。長男の妻と孫娘は2階におり無事だった。
県警は殺人事件として4日夜に新発田署で捜査本部を立ち上げ、140人態勢で捜査を開始した。その後の調べで安藤さん夫婦の死因は脳挫滅と判明した。また2人とも鈍器で何回も激しく殴られていたことから、顔見知りの怨恨による殺害とみられた。安藤さん夫婦が長男の妻と最後に会話したのは、遺体が発見される9時間前の3日22時00分頃だったが、その時は特に変わった様子はなかったという。
寅男さんは2010年に新発田市の「まちづくり善行賞」の表彰を受けていた。寅男さんは孫娘が以前通っていた小学校近くの交差点で毎朝、登校する児童らに交通安全指導やあいさつを続け、地域の見守りに貢献。近くの公園でボランティアでごみ拾いを続けていたという。
現場はJR新発田駅から北東に約300メートルの住宅街。