未解決事件ファイル
鹿児島市亜ヒ酸混入事件(1999年10月) |
1999年10月7日、鹿児島市西千石町の雑居ビルに入っている三反田藤男設計事務所で、共同給湯室で沸かしたお湯で入れたお茶などを飲んだ設計事務所の従業員5人が吐き気などを訴え入院した。
その後の警察の調べで、ポットややかんのお湯から猛毒の亜ヒ酸が検出され、毒物事件として捜査が開始された。
従業員のうち女性2人と男性1人は昼食後にポットのお湯でお茶を飲んでいた。事件当日にポットは2回給湯されており、1回目の湯だけを飲んだ社員は特に何の症状も出なかった。そのため、1回目の給湯時刻午前8時半と2回目の給湯時刻午前11時半の約3時間の間に、亜ヒ酸が混入された可能性があるとして捜査された。
鹿児島中央署によると、これまでに延べ約4万9000人の捜査員を投入。亜ヒ酸を扱うシロアリ業者1227業者、2715人から事情を聞くも犯人特定につながる有力な物的証拠や証言を得ることができなかった。
警察は2014年9月10日までに容疑者不詳のまま殺人未遂の疑いで鹿児島地検に書類送検した。この事件の前年には和歌山毒物カレー事件が起きていたことから、えん恨と模倣犯の両面で捜査を続けていたが、犯人の特定に至らないまま、2014年10月8日、殺人未遂罪の公訴時効(15年)を迎えることとなった。
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