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熊本市南区元城南町議殺人事件(2021年5月)

2021年5月24日午前6時15分ごろ、熊本市南区の住宅で、元城南町議の農業中村尊徳(たかのり)さん(当時74歳)が寝室でうつぶせの状態で倒れているところを、廊下を挟んだ別の寝室で寝ていた妻に発見された。発見時、遺体に目立った外傷はなかったが鼻と口に粘着テープが貼られ、両手足はひもで縛られていた。妻が親族経由で110番通報し、救急隊員がその場で死亡を確認した。

司法解剖の結果、死因は窒息死で、死亡推定時刻は24日午前0時以降と判明。県警は死因と発見時の状況から殺人事件と断定し、翌25日に120人態勢の捜査本部を設置した。死亡推定時刻の前、午後10時頃には釣り仲間から中村さんのスマートフォンに着信、数分間釣りの話などをしていたという。

親戚によると、中村さんは「温厚で誰からも好かれる人」とのことで、恨みを買うような人物ではなかったという。県警は不審な人物を目撃した人や、自宅周辺の防犯カメラを調べたが、これまでに犯人につながる有力な情報は得られていない。

犯行当時、妻は寝ており物音も聞いていなかったが、その一方で現場の自宅には様々な証拠が残されていた。遺体発見時、玄関には外側から鍵がささったままだった。また、寝室や玄関などに家族と親戚以外の複数の靴の足跡が見つかっている。県警は、犯人が朝までの間に鍵を使って侵入し室内で殺害したとみて、鍵の入手経路や足跡を調べている。

自宅から約4キロの国道沿いでは、鍵のついたままの中村さんの軽トラックも見つかった。このトラックは、23日までは自宅にあったことが判明している。

中村さんが発見された寝室のタンスには物色された跡があった上、自宅敷地内にある金庫がなくなっていた。金庫内に現金はなく、農作物の取引に関する伝票が入っていたという。中村さんの寝室では、中村さんの財布が見つかっているが、紙幣は入っておらず小銭のみだったという。警察は犯人が紙幣を抜き取った可能性もあるとみている。また、遺体に目立った外傷がないことから、単純な殺人ではなく強盗など別の目的があった可能性もあるとみている。

現場はJR熊本駅から10キロほど南にある住宅が点在する地域。

熊本県警はこれまで延べ1万3700人の捜査員を投入して捜査を進めているが、犯人に直結する手がかりは得られていない。防犯カメラに映った犯人の映像がなく、夜間の犯行で目撃者がいないことが捜査が難航している理由という。



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