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(注)このページの文章には、一部猟奇的な表現が含まれています。顔写真はありません。

横浜港バラバラ殺人事件
指名手配犯
近藤 剛郎(こんどう たけろう)

生年月日:不明
出身地:不明
身長:不明
体型:不明
特徴:不明

「先に殺してから切ってください」と懇願する男性の首を生きたままノコギリで切断

2009年6月24日、横浜市金沢区幸浦2丁目の岸壁で男性の遺体の下半身部分が見つかった。翌25日、新たに男性とみられる頭部2つや右足が切断された下半身、プラスチック製の結束バンドで結ばれた両手首など少なくとも2人分の遺体と思われる部位が見つかった。その後山梨県富士山麓でも胴体が発見された。司法解剖の結果、遺体の切断部分は鋭利な刃物と、のこぎりのような物で切断されたものと判明した。また遺体には内出血のようなものが複数あった。死因と死亡推定時期は特定されなかった。

指紋などから、遺体は神奈川県大和市の会社員、高倉順一さん(36歳)と、東京都世田谷区のマージャン店経営、水本大輔さん(28歳)の2人と判明。いずれも暴力団元組員だった。2人は知人で、いずれも6月20日ごろに行方不明になっていた。

県警は2人が何らかのトラブルに巻き込まれたとみて、交友関係などを調査。死体損壊・遺棄容疑で、滋賀県在住の宮原直樹(21歳)、伊吹真吾(21歳)、三田恭志郎(22歳)を逮捕した。3人は同県内でレンタカーを借り、6月19~20日に千葉県船橋市内のホテルで高倉さんと水本さんの遺体を切断して運び、横浜市金沢区の沖に遺棄した。3人は被害者の2人とは面識がなく、「遺体を運んだが、損壊には関与していない。(遺体の運搬などを)頼まれた」と供述した。3人は遊び仲間で、別の男性と4人で滋賀から来ていた。

その後、共犯で横浜市出身の無職、池田容之(31歳)を逮捕。住所不定の元早大生、近藤剛郎(25歳)を強盗殺人容疑などで国際指名手配した。近藤はタイに逃亡中とみられる。なおこの事件では、共犯として計8人が逮捕されている。近藤らは営利目的でベトナムなどから覚せい剤の密輸も行っていた。

池田の供述によると、マージャン店の経営トラブルをめぐり、前経営者である近藤から殺害を依頼され、当時の経営者だった水本さんらを千葉県船橋市内のホテルに監禁。約1340万円を奪い、「家族に電話させてほしい」「せめて先に殺してから(首を)切ってください」と懇願する2人の首を、生きたままの状態でナイフや電動のこぎりで切り殺害し、切断した遺体を横浜市金沢区沖の東京湾や富士山麓に遺棄したという。ホテルには「ドラマの撮影だから音が出ても気にしないでほしい」と話していた。ホテル関係者は「数人で2部屋を泊まりで借りていった。(見た目は)普通の人たちだった」と後に話している。

その後の裁判で、死体遺棄と逮捕監禁の罪に問われた宮原、伊吹、三田の3名に懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)が言い渡された。また自らの手で男性2人を殺害した池田の裁判員裁判では「あまりに残虐で非人間的。議論を尽くしたが、極刑で臨むことはやむを得ない」として死刑が言いわたされた。裁判員裁判での死刑求刑は2例目で、死刑判決確定は初めてであった。

裁判では、覚せい剤密輸の件から、池田が近藤に従属する立場だったことが明らかになった。また、実際に殺害に使われた電動切断機が台車に載せられ、池田と裁判員に示された。横たわった男性の首に切断機を当て、首をすくめ「せめて先に殺してから切ってください」と叫ぶ男性に池田が「動いちゃ駄目だろ、切れないじゃないか」と言って、生きたまま首を切断した様子が語られた。「遺体を淡々とごみ袋に入れ、共犯者(近藤)に『人形みたいでしょ』と言った」。という殺害後の池田の言葉も取り上げた。

近藤は早稲田大法学部に在籍していたが、2008年9月に除籍になっており、現在はタイに逃亡しているとみられる。同年11月に発覚したマレーシアで入手した覚せい剤約992グラム(末端価格約6千万円)をバッグに隠し、関西空港から持ち込もうとしたとして無職の男(26歳)や元東洋大ボクシング部員(21歳)が逮捕された密輸事件にも関わっており、行方を追っている。



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