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    埼玉県熊谷市美容師殺人事件 (2000年10月)

    2000年10月22日午前9時25分ごろ、埼玉県熊谷市河原町の市道に停めてあった乗用車の中で埼玉県鴻巣市に住む美容師の山田潤子さん(当時35歳)が死んでいるのを近所に住む男性が発見し、警察に通報した。山田さんは後部座席の足元にうつぶせに倒れて大量の血を流しており、後頭部を棒状のような鈍器で何度も殴られたような跡があった。死因は失血死だった。着衣には乱れがなかったという。

    乗用車(灰色のビスタ)は山田さんが通勤用に使っていたもので、発見されたときにはエンジンがかかったままで、ヘッドライトも付いていた。運転席以外のドアはロックされていた。山田さんは21日午後10時45分に勤務先の熊谷市星川の美容室を出て、店から南に500メートルほど離れた従業員駐車場に向かって歩いてゆく姿が目撃されている。従業員駐車場は車が発見された現場から北に200メートル行った場所にあり、この場所で近くに住む主婦が午後11時5分ごろ女性の「ギャー」という悲鳴を聞いた。同時に車のドアを閉める音が聞こえ、黒っぽいスポーツタイプの乗用車が急発進したという。  

    警察ではこの駐車場から山田さんの血痕が発見されていることから、駐車場で殺害されたあとに、乗用車の後部に入れられ、犯人が車を200メートルほど運転して停車したあと、放置して逃走したと見ている。現場はJR熊谷駅の南口。駅は北口は風俗店が立ち並ぶ繁華街である一方、南側は住宅街となっており、対比が両極端である。山田さんは北口の繁華街にある美容室から線路の下の地下道を通って人気のない南口の駐車場で殺されたと見られている。

    山田さんは美容技術を競うコンテストで数々の賞を受賞し、美人カリスマ美容師として有名だった。語学も堪能で外国人の集まるバーによく出入りし、外国人と幅広い付き合いがある華やかな生活だった。事件のあった日は午後8時に仕事を終えてから翌月14日に三重県で行われるコンテストに出場するため打ち合わせや練習をしていたという。また、イスラム教信者で25歳のときにパキスタン人の実業家と結婚して子供をもうけたが8年後に離婚。子供は夫の親類がパキスタンで育てているという。事件当日に前の夫が日本に到着したという連絡が山田さんの家族に入っている。

    事件当日、職場に電話があり、仕事中はめったにしないという長電話になったという。ほかの従業員が「誰?」と聞くと、「母親」と答えたが、母親が電話相手でないことは確認されている。またスケジュールや顧客リストが書かれたと思われる3冊の手帳が紛失していた。山田さんは熊谷市内の民間中国語サークルにも参加しており、交友関係が広かったことから捜査は難航している。

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