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(注)このページの文章には、一部猟奇的な表現が含まれています。

琵琶湖バラバラ殺人事件(2008年5月)

2008年5月17日、滋賀県大津市下阪本四丁目の藤ノ木川河口の琵琶湖で友人と早朝から釣りをしていた男性(当時60歳)が、人の足が漂流しているのを発見し滋賀県警に通報した。県警近江八幡署員が駆けつけたところ、波打ち際で成人男性の右脚を発見。さらに周辺を捜索したところ、約2.5キロ離れた湖に注ぐ川の河口付近の砂浜で左脚が見つかった。いずれの脚も、足首から先が切断されていた。足の大きさは約24.5センチ。鋭い刃物で切断されたように切り口は平らだった。

その後、琵琶湖や周辺の川で、半径約15キロにわたり次々と切断された遺体が見つかった。5月20日には頭部、5月21日には左足、さらに6月22日と翌23日にかけて、両手首が見つかった。これらは全て被害者のDNAと一致していた。全ての部位が同じ切断方法とみられている。頭部は右脚の発見場所から約10キロ離れた同県東近江市の砂浜で見つかり、比較的顔の特徴が残っていた。顔は前歯が4本なく、左目尻の下に直径1.5ンチほどのこぶがあった。

遺体の状況から死後3週間程度が経過し、男性の死亡時期は同年4月下旬~5月上旬と推定された。死因は窒息死で、首には絞められたような跡があり、ほかに目立った外傷がないことから、県警は何者かが男性を絞殺し、鋭利な刃物で遺体を切断した後、遺棄したとみて捜査を開始した。

2008年7月11日、大阪府泉佐野市の41歳無職の女が交際男性に腹を立て、交際男性を同事件の容疑者に仕立て上げる虚偽の通報があった。女は軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いで書類送検された。

2009年2月27日、警察庁は捜査特別報奨金制度に同事件を対象にした。報奨金の上限は300万円。その後、2012年に一旦指定から外されたが、2014年9月9日に対象事件に再指定された。

事件から10年後の2018年11月30日、滋賀県警は遺体の身元が同県野洲市永原の職業不詳川本秀行さん(当時39歳)と判明した、と発表した。DNA鑑定や親族への聞き取りの結果、身体や顔の特徴も遺体と一致。運転免許の非更新者から所在不明者を探したところ、1、2年前に川本さんの存在が浮上したという。また、川本さんが別の死体損壊・遺棄事件で起訴されている守山市古高町の焼き肉店経営、杠(ゆずりは)共芳被告(当時69歳)と知り合いだったことも分かったという。

川本さんと杠は滋賀県内の建設現場で知り合い、建設会社の寮で一緒に生活していた。その後、杠を中心とするパチンコグループに川本さんが入り、滋賀県栗東市のマンションで仲間たちと共同生活をしていた。川本さんと杠はお金の貸し借りをしていて、杠が川本さんに暴行することもあったという。

杠が別件で逮捕・起訴された事件は、守山市の自宅兼店舗などで知人男性を殺害後、遺体を切断し、草津市内の農業用排水路などに遺棄したもの。また同月に複数回、男性名義のキャッシュカードを使い、ATMで計69万7千円を引き出していた。

杠は2019年12月6日、裁判員裁判により懲役25年の有罪判決を受け控訴したが、2020年10月2日、大阪高裁での控訴審判決で弁護側の控訴が棄却された。

<滋賀県警ホームページ>バラバラ殺人死体遺棄事件に関する情報提供のお願い



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