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新宿歌舞伎町ビル放火殺人事件(2001年9月)

2001年9月1日午前0時58分ごろ、東京新宿区歌舞伎町の雑居ビル「明星56ビル」(地上4階、地下2階)3階付近から、「ボン」という爆発音が起こり、つづいて出火。ガラスが割れる音とともにビルの3階から黒い煙が激しく噴出。火はあっという間に燃え広がり、3、4階部分を燃えつくして、約5時間40分後に鎮火した。

この火災で、ほぼ満員の状態だった3階マージャンゲーム店「一休」、4階飲食店「スーパールーズ」の客、従業員が逃げ遅れ、4階で28人、3階で10人、屋上1人(場所不明5人)、飛び降りた3人の47人が病院に搬送され、そのうち、44人が全身やけどや一酸化炭素中毒などで死亡した。被害者の性別は男性32人、女性12人、重軽傷を負いながらも、飛び降りて助かった3人は、いずれも男性だった。

現場の「明星56ビル」(貸しビル業者「久留米興産」所有)は、各階に一店ずつしか入店できないほどの細長い雑居ビルで、避難するには、事実上各階をつなぐ階段を利用する以外ないが、3階と4階の階段に多数のロッカーが置かれていたことや、各階の入り口に設置されていた防火戸がうまく作動しなかったこと、開閉可能な窓がほとんどなかったことなども被害を拡大させた一因と指摘された。

事件直後に警視庁捜査一課は、ガス漏れ、不審火の両面を含め、あらゆる可能性を考え、実況検分、現場検証を実施。ガス爆発は通常煙を伴わないが、被害者の「ドアを開けると煙が入ってきた」という証言からも、放火説が有力とされた。

火災直後には、近所のファーストフード店に来店した男が「ゲームに負けたから火をつけた」と言っているのを店員が聞いたという。実際、出火の20~30分前に、ドアを蹴って帰った男性客がいたと、窓から脱出したマージャン店の従業員が証言した。しかしマージャン店の会員名簿を調査したところ、ほとんどの客が偽名を使用していたため、捜査は難航した。

03年2月、ビルのオーナー及びテナントの関係者など6名が消防法違反、業務上過失致死の疑いで逮捕された。
火災のあったビルは、取り壊されており現在は存在しない。



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